【婚姻費用とは】

1 はじめに

別居を考える際に、まず気になるのが生活費の問題です。特に、専業主婦や子どもがいらっしゃる場合には、別居中の生活費をどのように確保するかが大きな課題となります。今回のコラムでは、婚姻費用の基本的な考え方や、その請求額について解説します。

2 婚姻費用とは

夫婦が別居している場合でも、収入の低い配偶者は収入の高い配偶者に対して、婚姻費用を請求することができます。婚姻費用には、衣食住費、医療費、教育費、娯楽費などが含まれます。

3 いくら請求できるのか

婚姻費用の額は、夫婦の収入や生活水準、扶養すべき子どもの人数などにより異なります。具体的な金額を算出するためには、裁判所が提供する「算定表」を参考にすることが一般的です。この算定表では、夫婦それぞれの収入や子どもの年齢などを考慮して、婚姻費用の額を算出します。

例えば、

①妻の年収200万円、夫の年収600万円、5歳の子供1人を妻が監護している場合

妻は夫に対し、婚姻費用として月10万円を請求することができます。

②妻が無収入、夫の年収400万円の場合

妻は夫に対し、婚姻費用として月額7万円を請求することができます。

4 まとめ

別居をご検討の方や、別居しているが婚姻費用が支払われていない方、婚姻費用を請求されている方は、お気軽にシャローム綜合法律事務所までご相談ください。

弁護士が、婚姻費用の適正金額、請求方法、別居や離婚に向けた方針についてアドバイスいたします。

 

(弁護士 山本祥大)